糖質制限で得られる3つのメリットと生じる2つのデメリット

栄養と健康

糖質制限とは、文字通り糖質をコントロールすることで身体の調子を整える手法です。
短期間で体重が落ちるケースもあることから、ダイエットとして取り組んでいる方も少なくないでしょう。

ここでは、糖質制限の3つのメリットと2つのデメリットをご紹介します。

糖質制限で得られる3つのメリット

糖質制限で得られる3つのメリット

糖質制限で得られるメリットとして、次の3つがあげられます。

短期間で体重が落ちやすい

ダイエットの基本は、摂取カロリー<消費カロリーです。
糖質はカロリーに結びつくため、糖質制限を行うことで体重を減らす方向に導きます。

特にお米やパン、パスタや麺類などを食べる量が多い方ほど、目に見える結果となって現れやすいかもしれません。

糖質を減らすだけなので比較的取り組みやすい

糖質制限では、1日に摂取する糖質を130グラム以内に抑えることが推奨されています。 1回の食事で20~40グラム以内の糖質が目安です。

糖質の量
朝食 40グラム
昼食 40グラム
間食(おやつ) 10グラム
夕食 40グラム

糖質を減らす際の参考として、炭水化物を含む主な食品を次の表にまとめてみました。
なお、可食部100グラムあたりの数値であり、1食分ではありません。ご注意ください。

食品名 炭水化物
※可食部100グラムあたり
エネルギー
食パン(角型) 46.4グラム 248kcal
フランスパン 57.5グラム 289kcal
ライ麦パン 52.7グラム 252kcal
ロールパン 48.6グラム 309kcal
クロワッサン(リッチタイプ) 43.9グラム 438kcal
イングリッシュマフィン 40.8グラム 224kcal
全粒粉パン 45.4グラム 251kcal
うどん 21.6グラム(茹でたもの)
56.8グラム(生)
95kcal(茹でたもの)
249kcal(生)
そうめん 25.8グラム(茹でたもの)
72.7グラム(生)
114kcal(茹でたもの)
333kcal(生)
そば(茹でたもの) 26.0グラム 130kcal
マカロニ・スパゲッティ 32.2グラム(茹でたもの)
73.1グラム(乾燥)
150kcal(茹でたもの)
347kcal(乾燥)
おにぎり 39.4グラム 170kcal
ビーフン 79.9グラム 360kcal
コーンフレーク 83.6グラム 380kcal

参考資料:文部科学省「食品成分データベース」

小分けにして複数回に分けて食べるか、低糖質のパンなどを上手に取り入れると継続しやすいかと思われます。

好きな食べ物を(比較的)我慢せずに済む!

糖質制限が注目を集めた理由として、好きな食べ物を我慢せずに済む点があげられます。
糖質を豊富に含むお米やパンなどを減らす一方で、肉類や魚介類、野菜や豆類にてタンパク質やビタミン、ミネラルを摂取して栄養バランスを整えるのが基本です。

スイーツやおやつに関しては、低糖質のタイプを選ぶことで、甘味不足に悩まされることが少なくなるかもしれません。

糖質制限で生じる2つのデメリット

糖質制限で生じる2つのデメリット

糖質制限は短期間でのダイエットが期待できるなどのメリットを持つ一方で、次の2つのデメリットも生じることが想定されます。

脳のエネルギー不足

過度な糖質制限を実行した場合、脳のエネルギー不足を招く可能性があります。

仕事や学業はもちろんのこと、日常生活に支障をきたすようならそれこそ本末転倒です。 糖質制限を行う際には、身体に無理のない形で取り組むことをおすすめします。

リバウンドしやすくなる

糖質制限によって摂取エネルギーが少なめの状態に慣れた身体は、基礎代謝を抑えることで生命活動のバランスを取る方向に舵を切ります。
わかりやすく言うと、リバウンドのリスクが高まるということです。

日常的に軽めの運動を習慣化することが筋肉量の低下を抑え、リバウンドのリスクを防ぐことにつながります。
できるだけエスカレーターやエレベーターでなく階段を使う、などから始めていくと良いかもしれません。

糖質制限時に参考にしたい「日本人の食事摂取基準」

過度な糖質制限によるデメリットを避けるための参考として、厚生労働省発表の「日本人の食事摂取基準」の一部を紹介します。

■年代別・一日あたりの推定エネルギー必要量(男性)

年代 身体活動レベルⅠ 身体活動レベルⅡ 身体活動レベルⅢ
15歳から17歳 2,500kcal/日 2,800kcal/日 3,150kcal/日
18歳から29歳 2,300kcal/日 2,650kcal/日 3,050kcal/日
30歳から49歳 2,300kcal/日 2,700kcal/日 3,050kcal/日
50歳から64歳 2,200kcal/日 2,600kcal/日 2,950kcal/日
65歳から74歳 2,050kcal/日 2,400kcal/日 2,750kcal/日
75歳以上 1,800kcal/日 2,100kcal/日

身体活動レベルⅠ:自宅で大半の時間を過ごし、ほぼほぼ外出しない方
身体活動レベルⅡ:自立している方
身体活動レベルⅢ:運動習慣を持つ方や、立ち仕事などに従事している方

■年代別・一日あたりの推定エネルギー必要量(女性)

年代 身体活動レベルⅠ 身体活動レベルⅡ 身体活動レベルⅢ
15歳から17歳 2,050kcal/日 2,300kcal/日 2,550kcal/日
18歳から29歳 1,700kcal/日 2,000kcal/日 2,300kcal/日
30歳から49歳 1,750kcal/日 2,050kcal/日 2,350kcal/日
50歳から64歳 1,650kcal/日 1,950kcal/日 2,250kcal/日
65歳から74歳 1,550kcal/日 1,850kcal/日 2,100kcal/日
75歳以上 1,4800kcal/日 1,650kcal/日

■炭水化物の食事摂取基準

炭水化物の1日の摂取基準量は性別、年齢問わずとも1日に食事から摂取するエネルギー(㎉)の50~65%に相当する量になるとされています。

たとえば、18歳から29歳の女性に推奨される1日あたりの炭水化物の摂取量は次のとおりです。

身体活動レベルⅡの場合

2,000kcal×50%~65%=1,000kcal~1,300kcal
1,000kcal~1,300kcal÷4kcal=250グラム~325グラム
※炭水化物は1グラム=およそ4kcal

身体活動レベルⅢの場合

2,300kcal×50%~65%=1,150kcal~1,495kcal
1,150kcal~1,495kcal÷4kcal=287.5グラム~373.75グラム

一方、糖質制限の基準とされる1日130グラム以下の場合、次の炭水化物摂取率となります。

身体活動レベルⅡの場合

130グラム×4kcal÷2,000kcal×100=26%

身体活動レベルⅢの場合

130グラム×4kcal÷2,300kcal×100=22.60%

1日に必要とされる炭水化物の摂取率の34%から52%ほどであることがわかります。
糖質制限によって摂取カロリーが減少する理論的な裏付けとも言えるでしょう。

食物繊維の摂取基準

食物繊維の摂取基準

糖質制限を行う際の注意点として、食物繊維を積極的に摂ることがあげられます。
※炭水化物=糖質+食物繊維

豆類や野菜や海藻などからタンパク質やミネラルを補いつつ、同時に食物繊維も摂るのがおすすめです。

男性(目標量) 女性(目標量)
15歳から17歳 19グラム/日 18グラム/日
18歳から29歳 21グラム/日 18グラム/日
30歳から49歳 21グラム/日 18グラム/日
50歳から64歳 21グラム/日 18グラム/日
65歳から74歳 20グラム/日 17グラム/日
75歳以上 20グラム/日 17グラム/日

参考資料:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」(165ページ)

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食物繊維は1枚につき10.3グラムが含まれています。

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糖質制限の強い味方となり得るラインナップと言えるでしょう。

Pascoの低糖質パンは、最寄りのスーパーマーケットなどで販売中です。
通販での購入には対応していません。ご了承ください。

まとめ

まとめ

ここまで、糖質制限で得られる3つのメリットと、糖質制限で生じる2つのデメリットについて紹介してきました。

くれぐれも健康第一で、糖質制限に取り組むことが大前提です。
体力や免疫力を低下させないためにも、軽めの運動および栄養バランスを心がけてください。

時には、食事制限をしている期間中にしっかり食事を摂る特例日「チートデイ」を設けるのも継続の秘訣です。